2013.12.31 

渋谷公会堂 

YUKIYA FUJITA

【SET LIST】

-----------------------------
01:聖書 -BIBLE
02:証 -akashi-
03:TRUTH -真実の詩-
SE:endroll.
-----------------------------

 

聖書

-BIBLE-

 

 

取り繕う言葉ばかりで、着飾る貴方が吐き気を誘う。とどまることのない時間は残酷に全てを変え、貴方は変わり果ててしまった。いつしか、僕はそれに耐え切れなくなって、あの夜、二人は一人になった...。

あれからただ 代わり映えも無い日々、季節が移ることも知らない。貴方が居なくなったことだけが、変わらずこの部屋に埋められない影を残して、それでも 日常は平穏を装っていた。

もう、忘れたつもりだった。忘れようとしていた。なのに、どれほどの時を過ぎ ても後悔の念は僕を苛み、何気ない、ふとしたことにさえ、君の面影を探してしまう。傷口に深く突き刺す、耐え難い現実の刃の縁に、映し出す病む心。呼び起こす、あの日の記憶に問いかけて、問いかけても消えることのない罪に、過ぎてゆく時間を、過ぎてゆく過去を、過ぎ去った貴方を、追いかけても、取り戻せな
い、何ひとつ。
全てを信じていた。何もかもが灰になった。誓いは紙切れのように、たやすく燃えて。だから、痛みだけを刻んだ、この左の手に刻んだ。水面に流れ落ちるのは赤い花。思い出す、あの時貴方と繋いだ手、もう決して果たされぬ、約束。それはまるで崩れ堕ち、枯れる花のように。救う手は、遠くて。

色褪せてゆく夢の残像。波間に揺れる真実を探す。愛情さえが何時のまにか歪んで、まるで別の感情を孕みはじめる。やがて東の空は白く霞んで、夜明けが近付き、静かに終わりは告げられるのだろう。もうどうにも出来ないと理解っているのに、今さらただ 言えなかった言葉が、咽の奥を切り裂きそうだ。押し殺す感情。全てを失くすことに怯えて、鼓動はただ高鳴りを告げる。その胸を打つ痛みの速さとは裏腹に、目に映る景色は何故かスローモーションで、そして、何よりも聞きたくなかった言葉は、ゆっくりと僕を絶望に包みこんでいった。決別は疑いようの無いまでに今高らかに宣言され、後はもう、ただ堕ちてゆくしかなかった。そう、泳ぎ疲れた魚は、海の底に深く沈んで 死ぬだけなのだから。力無く 、息も出来ずに腐りゆく身体も、きっと今の僕には似合っているだろう。ただ遠去かる空を見上げ、差し伸べた願いも届かず、問いかけて、欲しがっていたのは 、答えのないことばかり。あんなに追いかけて、手にしたのは痛みだけだった。

求めることは無意味だったのか?誰かが投げつけた言葉を思い出す。籠の中の鳥は美しい声で唄えば愛されていて、それでいいのに、溜め息ばかりで、ほら空気が淀むから、殺してしまえばいいんだ。と。何故最期にこんな言葉を思い出すのだろう。まどろみ、闇に滑り落ちるような意識の中で僕は願った。「覚めることない夢を。どうか深い眠りを!」

問いかけて、問いかけても、誰も信じられなくて。追いかけて、抱きしめたい、唯ひとつ確かなものがあればそれでいいのに!誰もがいつか死んで、貴方と僕も灰になって...生まれた瞬間にその全ては運命られてるから。痛みだけを刻んだ。離れないように縛った。僕と貴方を繋いでいたはずの赤い花。叶わぬと知りながら、いつまでも祈った。崩れゆくこの胸に、永遠の救いを。

 

作詩作曲/幸也

 


 

-akashi-

 

いつかそう/君は/思い知るだろう/限り有る人生を/愛しい人を
その時、君が/流す涙が/悲しみの色に/染まらないように

どんなに叫んだって 誰にも届かなくて
まだ
確かめられないのに

矜羯羅がった心の欠片
誰にも解けなくて
ただ泣いていた昨日

言葉ではなく/この場所でただ/待ち続けると/あの涙に誓う

届かなかった夢に
言い訳なんてしても
誰より知ってるのも
自分だから

いつかそう、君は思い出すだろう
限り有る時間を
愛しい人を
その時、君が君が
流す涙が悲しみの色に染まらないように

哀しみの理由を 過去の自分を 全部 壊したい?
嘘を重ねても バラバラに砕いても 変わらないことも知った

燦々めく時よ 君と過ごした 奇跡のような 愛しい日々よ
この胸にまだ 褪せることなく 綺麗なままで 輝いて

いつかそう、君は思い出すだろう
限り有る時間を
愛しい人を
その時、君が君が
流す涙が悲しみの色に染まらないように


 

作詩作曲/幸也	  

 

TRUTH

-真実の詩-

 

こんな日が来ることは何時からか気付いていた
この胸に 崩れ逝くすべてを 抱きしめ泣いた
いつの日か 夢見る頃も過ぎて
こんな想いさえ 忘れてしまうのかな?

だけど
君が残した破片がどこかで痛い
今もこの胸の奥に深く突き刺さり抜けない
君が残した破片が今でも痛い
君の言葉だけが今も忘れられない

夜明けまで ただ二人 遠すぎる空を見てた
重ねあう鼓動だけ繋いだ指から伝う
僕はただ 過ちを繰り返して 君まで失くして
誰の為に詩うんだろう?

いつも
君が残した破片がどこかで痛い
今もこの胸の奥に深く突き刺さり抜けない
君が残した破片が今でも痛い
君の言葉だけが今も忘れられない


こんなにも季節は過ぎ 僕は変われないままで
いつか見た何もかも とどまることなく消えた
遠去かる 届かなくなる 君の 後姿さえ
涙で見えなかった…「さよなら。」

だけど
君が残した破片がどこかで痛い
今もこの胸の奥に深く突き刺さり抜けない
君が残した破片が今でも痛い
君の言葉だけが今も忘れられない

いつも
君が残した破片がどこかで痛い
今もこの胸の奥に深く突き刺さり抜けない
君が残した破片が今でも痛い
君の言葉だけが今も忘れられない

君の言葉だけが今も忘れられない

 

作詩作曲/藤田幸也